代表挨拶

生産と効率化の組織としての「企業」から「哲学する理念企業へ」 株式会社アカリク代表取締役社長 林信長

企業価値の源泉=「ヒト」が「機能」すること

人の幸せは「働く」ことにある、とよくいいます。しかしながら、かつての奴隷労働のように、心も体も束縛されて重労働を強いられるような「単に人が動いているだけの労働環境」はとても幸せな「働く」とはいえません。そういった「人が動く」という意味での「働く」ではなく、私はむしろ英語でいう「work」つまり「機能する」ということに幸せな「働く」の真髄はあると思います。「機能する」というと冷たい感じがしますが、人は自分の能力を適切な環境の中で十全に発揮し思い通りの結果を出すことができたとき、つまり自分の能力が「機能」したときにこそ「働いてよかった」と実感すると私は思います。

世の中には多くの「能力」が生まれ続けています。その「能力」のすべてが社会で有効に活用されているとすれば、世の中にはもっと多くの価値が溢れているはずです。しかし残念ながら現実はそうではありません。「能力」は「人」という入れ物に様々な形で詰め込まれており、人によってはすぐれた能力をその中にもっていても、それを発揮する機会や成長させる機会を得ずに一生を終える人もいるでしょう。アカリクが事業として大学院人材と企業を結ぶ事業を始めた根本にはそんな考え方があります。

私は2003年まで博士課程の大学院生でした。文系の大学院で思想史を研究していましたが、その時は、機械・電気といった企業に人気のある分野のしかも比較的若い年齢層の大学院生(修士課程)の学生以外で、企業が大学院生を積極採用するなどということは考えられませんでした。しかし、私自身がDFSというブランドコンサルティングを行う会社を立ち上げ運営していく過程において、年齢・専門を問わず数名の大学院生を採用するに至り、彼らの「専門」とは関係ない基礎的な情報分析・処理能力、そして大学とは違ったフィールドで社会的価値の創出のために能力を活かしたいという強い意志が、中途・学卒人材とはまた異なった意味で会社の発展のために大きな力となることを体験しています。

大学院生やその卒業生の中には優れた潜在能力を持ちながら、その能力が自分で選んだ研究に向いていなかったが故にキャリアアップの機会を逃し、結局その能力の可能性を棒に振ってしまう方が多く存在します。アカリクは大学院生の方に、研究者というキャリアパス以外に「企業への就職」というキャリアパスが可能であることを提示し、そこで存分に能力を「work」してもらうことを目指しています。

(※ 2014年4月追記)
2006年に事業を立ち上げて以来、数多くの大学院生をアカリクは社会に送り出してきました。大学院生が企業に就職することは修士課程(博士前期課程)においては普通の選択肢になり、博士やポスドクからの転職も次第にではありますが選択肢の一つになってきています。その中でアカリクは「知恵の流通の最適化」という原点に立ち戻り、人材事業を中心としながらも大学・大学院の中にある知恵(人材、知識、技術)というストックをフローにして社会に還元し価値を産み出す他事業にも積極的に取り組んでいます。

大学・大学院と社会をつなぐ「知恵の流通の最適化」インフラを目指すアカリクの今後にどうかご期待ください。